期待値とは、1回の取引で平均していくら増減する見込みかを表す値である。「勝率 × 平均利益 − 負け率 × 平均損失」で概算され、プラスでなければ回数を重ねるほど資金は減っていくとされる。

たとえば勝率40%、平均利益3万円、負け率60%、平均損失1万円なら、0.4×3万円 − 0.6×1万円 = 6000円となる。勝率が6割を切っていても、損益比が十分に大きければ期待値はプラスになりうる。

実務では、売買ルールをバックテストで検証するときに、勝率とあわせて必ず確認する数値になる。損切り幅と利益確定幅を決め、その組み合わせで期待値がプラスになるかを先に見積もってから執行の判断に進む。

よくある誤解は、勝率が高ければ儲かると考えることである。勝率が高くても損益比が悪ければ期待値はマイナスになりうる。期待値は平均の見込みであって、個々の取引の結果を保証するものではない。